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どんな仕事をし、何を大切にしてきたか

「なんのための仕事?」
という西村佳哲さんの本を読む。

氏は「働き方研究家」という珍しい肩書きを名乗り、
デザイン・デザイナーという分野を軸に、
プロダクトと仕事、仕事と働き方について思索する。

ものづくりの現場や、デザイナーの活動領域について
インタビューを中心に仕事のあり方を考えた一冊だ。

本のなかで、
こんな問いがある。

「あなたはどんな仕事をしてきたか?」

「その中で何を大切にしてきたか?」



ワタシの場合を語ろう。

ワタシは大学を卒業後、その学科とはまったく関係のない
マスコミの世界がいいな、と思っていた。
就職活動の結果、札幌の中堅の広告代理店に入ることができた。

配属された部署は営業部。
先輩につき、その担当しているクライアントのサポートを通じて仕事を覚える。
業種は、さまざまであった。
扱う品目も、印刷物を中心に、新聞広告、テレビCMなどさまざま。

常に先手先手で、季節を先取りする企画を提案をしながら、
時にコンペという同業数社での企画競争の中から、
仕事をつくっていくということを身をもって体験した。

時々、組織替えなどがあり、
業種の対象は、
流通小売り→レジャー→住宅・不動産と移り、
やがて、イベントや新規プロジェクトものの担当が多くなった。
市町村といった官公庁系も多かった。


35歳の時、転職をする。

小さなハウスエージェンシー的な制作会社的な代理店に移る。
ここでは、メインクライアントに対して、
企画を中心に行う担当になった。

マーケティング全般について、
調査、分析、提言、そしてツール類のディレクションが増えた。

そのメインクライアントは上場企業だったため、
いろいろな方々と、仕事でご一緒することができた。

海外から提携話しをもってきた調査チームや、
東京から経営コンサルティングチームなどの仕事にふれることができた。
社内報制作にともなう、社長のゴーストライターというか、
話すことを文章にまとめる仕事も、この時に覚えた。

そして42歳の時、
その組織を離れ、独りでの仕事をスタート。

広告物の企画制作・ディレクションを主に、
パンフレットなどの印刷物を中心につくっていた。

このころから、企業などに取材に行き、自ら写真を撮って文章を書き、
原稿をつくってデザイナーに渡すといういった仕事の流れができた。

時に知り合った方から、「体験モノのパンフレット制作」があり、
札幌近郊をカメラ片手に走り回って作ったものがきっかけとなり、
WEBサイトのコンテンツを作るようになり、
ひいては、札幌市の観光の公式ホームページの運営責任者となって
3年間、編集長業務を担った。

これら一連の動きから、
北海道新聞社からお声がかかり、
原稿提供、記事執筆の機会をいただく。

一方で、かつての会社のOBや現役の方から
ときどきお声がかかり、各種コンペなどに参戦。
企画書作成を通じて、仕事を獲得したりしている。



「その中で何を大切にしてきたか?」

なにかをつくって納品する、という仕事形態の中では、
その出発点において、なにがしらの「課題」が存在する。
その課題はなんなのか、を正確につかみ、
本質的な問題は何なのかを、より深く考えるようにしている。

決して、「依頼されたものを、そのままつくって納品しない」
ということを自分に課し、大切にしてきたように思う。

その時、「わかりやすさ」「つたわりやすさ」を重視する。
パッと見て、わかるのか。
何がイイタイのか伝わるのか。

だから、
ワタシがつくるものは、芸術性とかかっこいいものは少ない。
むしろ、オーソドックスに手堅くまとまっているものになる。

僕らは広告という、
テレビで言えば本編である番組のすきまに、
新聞で言えば、記事の下に、
そっと置かせていただいている生活情報メッセージの世界で生きてきた。

「見てもらえない」ところからスタートして、
ならば、どうすれば伝わるのかに少ない知恵をしぼる。

それは、時に大声を張り上げることであったり、
ユーモアをまぜることであったり、
そっとつぶやくことであったりする。

けれど、本質は、対象が有している本物の価値をどう表現でき
どの角度の切り口から欲している方に伝えることができるのか。

そのマッチングポイントを、
メディアとクリエイティブの両面から落とし所を探っている。

以上は、テクニカルな面が中心であったが、
やはり、「熱がある」ことが第一だ。

熱心な人、情熱を傾けている人。
こういった人に出会い、その熱に応えることこそ、
大切にしていること、だと思う。


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