全身全霊の91年〜バロー名誉会長の生き方
月刊致知を読み返した。
関東・中部地方を中心に約550店舗のスーパーを展開する、
「日本のウォルマート」と呼ばれる「バロー」。
創業者の伊藤喜美氏のインタビューに目がとまった。
「全身全霊の91年。
しんどいからこそ仕事も人生も楽しくなる」
*
自分たちの売り上げだけを求めているのは私企業。
やはりしっかりと企業活動をして利益を出し、
税金を納め、雇用を生み出す。
そして地域社会に奉仕・貢献して公の企業となることが、
「株式会社」の目的だと私は考えています。
「私の企業」から「公の企業」にすることが
一番大切だと思います。
いま、「創造、先取、挑戦」を当社の理念にしていますが、
やはり当時も「自分は日本にはまだないスーパーマーケットという新しい事業に挑戦しているのだ」ということに
大きな意義を感じてやってきました。
振り返れば、91年はあっという間でしたねえ。
「しまった」と思うことや、
「あれもやっとかないといかんな」という
やり残しがいっぱいある。
一代で一部上場企業をつくったからといって
まだ、まだ成功のうちには入っていないです。
今、グループ全体で5,000億円弱の売り上げですが、
これを1兆円まで持っていくと言っています。
会議などでは、みんなで社是、社訓、綱領を唱和した後に
腰に手を当てて「1兆円を目指して頑張ろう!」
とやっています。
*
大正11年生まれの91歳。
91年間ずっと現役の伊藤名誉会長。
その根底には、戦争で先に死んだ仲間があるという。
彼らの分も生きるのだ。
国に尽くすのだとう思いをなくさず、
最後の最後まで、社会に還元する人生を送りたいという。
こんな大先輩もいるのだ。