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「現実を視よ」柳井正著を読む

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ユニクロ
柳井正社長による、日本を喝破する一冊。
「現実を視よ」 PHP研究所。

本は、柳井社長の「原体験」から始まる。
いわく「成長しなければ、即死するー」。

その原体験とは、日本のある炭鉱の町がたどった歴史であった。

「その昔、賑わいを見せていたその地方都市は、1960年代に起こったエネルギー革命の変化の波にさらされることになる。
主力エネルギーが石炭から石油に移行したあおりを受けて、炭鉱はまたたく間に閉山に追い込まれた。
炭鉱労働者で成り立っていた町からは、徐々に住民が去っていき、小学校も廃校。やがて町全体が消えてなくなった。
閉山によってその都市の人口は激減した。
山口県宇部市。私の生まれ故郷である」

柳井社長は「社会の変化は、あるきっかけによって唐突に起こる。そして成長から見放されることは、すなわち『死』を意味する。私は身をもって、その事実を学んだ」という。

ユニクロは今、世界で1,100店舗を運営するグローバル企業だ。
イギリス、中国、アメリカ。そして、成長いちじるしいアジアでは、台湾、韓国はもちろん、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピンにも進出している。

そんなグローバルに生きる経営者の目から映る、イマのニッポン。
目次から、内容を追っていくと、

・いまやアジアは「ゴールドラッシュ」
・国に頼らないASEANの若者
・重要なのは「職人気質」ではなく「商人気質」
・日本国内でも、海外勢と競争する時代
・日本の現状は「停滞」ではなく「後退」
・「働かざるもの食うべからず」はどこに
・サラリーマン社会のなれの果て
・正常であれば、必ず成長する

など、「いい加減に目を覚ませ」と言う内容がつづく。

日本の財政状況、約40兆円の税収で90兆円以上を支出する国家会計は、誰がどう考えてもおかしいと、指摘し、
経営は、「入るを量りて、出るを制す」が基本中の基本。
これをせずしている、今の政治家はどうなっているのかと、相当な紙幅を使って苦言を呈している。
その内容は「この本を書くことは、一経営者としては正しい判断ではないかもしれない」とまで本人が語っているほどだ。

その上で、
「平和ボケ」、「ゆでがえる状態」から目を覚まし、志をもったベンチャースピリットで生きよと喝破する。
「現状維持でいい、そう思ったとたんに進歩は止まる」とし、
「この国にはもう、安全、安心、安定はない。自分は人生をどうしたいのか。会社をどう変えたいのか。この国をどうすべきなのか。一人ひとりが日本の置かれた現実を直視しながら、志高く毎日を真剣に生きない限り、未来は変わらない」。

柳井社長が感じる、日本の危機感。
ここを打破するには何をすべきなのか。一人ひとりが考え抜いてほしい、とメッセージする。

苦しいときほど「理想」をもて。

背筋が伸び、肚の底に何か熱いものがわき上がってくるのはワタシだけではないだろう。
そんな一冊だ。
















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コメント

Buildings are not very cheap and not everybody can buy it. Nevertheless, loans was invented to aid different people in such kind of hard situations.

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