« ゴーディ&トレイシーが帰る | トップページ | 倒産の原因ベスト10から »

人生80年代の問題

先日の新聞の対談記事に興味深いことが書かれていた。

宗教学者の山折哲雄さんと作家の宮内勝典さんの対談記事。

その中で、「日本の現状」というパラグラフで、山折さんはこう指摘している。

(経済偏重の限界に達している、という文脈から)

「最大の問題は人生50年時代から80年時代に急激に変化したこと。

人生50年時代の生活では死生観、つまり、死が人生の中心的課題となっていた。死というものが物事を考える場合の重要な軸だった。

生きることに緊張感を与え、殺すことにも自殺にも抑制的に働き、ものを考える基盤となっていた。

人生80年時代になって、生と死の間に老いと病の問題が割り込み、死に正面から向き合う人生態度が失われてきている。

いつ死が襲ってくるか分からない緊張感と不安感は他者へのおもいやりにつながっていくが、成長成長、長寿長寿といくと、幸福をいかに手に入れるかが主要な目的になり、反省がなくなっていく。

思想が非常に薄っぺらになるというのかな」

   =

寿命がのびて、死の存在が希薄になる。

人生80年代は、生と死のあいだに「追い」と「病」の問題が入り込む人生となる、という分析にハッとする。

ニッポン人がなんとなく感じている漠たる不安感のひとつは、ここにあるように思う。

« ゴーディ&トレイシーが帰る | トップページ | 倒産の原因ベスト10から »

できごと」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ゴーディ&トレイシーが帰る | トップページ | 倒産の原因ベスト10から »