« 沖縄県の興南高校・我喜屋監督のインタビュー記事から | トップページ | 年収3,000万円を稼ぐためには »

農商工連携の地域ブランド戦略

「農商工連携の地域ブランド戦略」という本に学ぶ。

関満博、松永桂子編、新評論社。

「農」と「食」をめぐる世界の中で、今注目をあつめているのが、

「農産物直売所」、「加工場」、「農村レストラン」。

これらは、日本農業、農村を変える3点セットとして拡がっている。

   =

●富山県 氷見市 「おらっちゃの店」

直売所の成功のひとつに、それを担う人びとの存在が指摘されるが、ここでも地域を愛する魅力的な人びとがいる。この「おらっちゃの店」は単なる農産物の直売ばかりではなく、地域のショーウィンドウであり、人びとの地域への「思い」の焦点として重要な機能をはたしている。

●島根県 美郷町 駆除イノシシのブランド化

イノシシの害に悩まされてきた中山間地域の町が、駆除イノシシを加工・高級食材に転換させていった例。「自立」と「産業化」を実践している。

●三重県 伊賀市 モクモク手づくりファーム

JAの職員であった2人が、地元の豚の販売に苦労を重ね、養豚業を組織し農事法人組合を結成していくことから始まる。その後、一大農村テーマパークを形成。従業員500人、年間来場者数50万人を数える。若いスタッフの自主的な運営、顧客のファン組織化をうまく進めていることなど、全国の先駆者として大きな影響をあたえている。

●モノがあふれるこの時代、日本の消費者は「本物」を求めている。この本物をつくりだす大きな要素のひとつに「地域のストーリー性」の確保がある。「なぜこの商品なり加工品がこの地域で育ってきたのか」。「この商品の裏には、どのような地域的・歴史的な背景があるのか」。訪れる人びとが、そうしたストーリーを見聞きし、地域と「出会える」ことができてはじめて、その地域に感動し、「また来たい」という次の流れにつながっている。

●短期的な利益や個人の利益に走ることはかんたんだが、それよりも、だまっていてもお客さんが来てくれる仕組みを考えることが重要。持ちかえるじゃがいもを有料にして行うイベントよりも、持ち帰りをタダにすることでやってくるマスコミの取材や「ここは良心的だ」というイメージを抱いてくれることのほうが長期的にははるかに重要だ。

   =

いま、FTAやら、TPPやらがさわがしい。

その背景には、農協をベースに保護されてきた日本農業が制度疲労をおこしているという事実がある。

しかし、筆者らは農村にうまれた新しい変化を起こしている「現場」では、人びとは実に輝いていると指摘している。

ここに、「農業にかぎらず、日本の新たな可能性を見ることができるのではないか」とさえいう。

北海道こそ、この新しいムーブメントに期待したい。

« 沖縄県の興南高校・我喜屋監督のインタビュー記事から | トップページ | 年収3,000万円を稼ぐためには »

できごと」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 沖縄県の興南高校・我喜屋監督のインタビュー記事から | トップページ | 年収3,000万円を稼ぐためには »