映画「おくりびと」の元となり、
アカデミー賞を受賞したことで
にわかに脚光を浴びている本、
「納棺夫日記」を読みました。
以前、雑誌「致知」でこの青木さんの対談を読み
おもしろい方だなあ~と感じ、
いつか、その著作を読んでみたいと思っていた方。
受賞を機に、本が平積みされていたのです。
内容は、短いですが
大変興味深い。
「死」というものに正面から向きあう職業の中で
何を感じ、どう行動したのか。
葬儀の風習と宗教のナゾ。
死者の美しさに反しての、生者の醜さ。
人それぞれ、人生の死に方・・・。
なかでも、
おもしろかったのは、納棺夫である青木さんが
その服装を変えてから、見られ方が変わったという一節。
「社会通念を変えたければ、自分の心を変えればいいのだ。
心が変われば、行動が変わる。
早速、医療機器店へ出向いて、外科の医師が用いる手術用の衣服やマスクや薄いゴム手袋などを買ってきた。
服装を整え、礼儀礼節にも心がけ、自信をもって堂々と真摯な態度で納棺をするように努めた。納棺夫に徹したのである。
すると、途端に周囲の見方が変わってきた・・・」31ページ。
卑下されていた職業が、「先生」と呼ばれた瞬間だと
著者の青木さんは言う。
<心が変われば、行動が変わる>
行動が変われば、見られ方も変わる。
なんとも、おもしろい。
・
ワタシはここ数年、家人の両親を相次いで見送ったことで
この「納棺」の仕事をまのあたりにした。
正直、驚きながら、その仕事ぶりを見ていた。
両方とも、違う業者であったが
それぞれ、白衣を着ていた。
そのあざやかな手さばきといい、
礼儀作法といい、
なにか、資格が必要な職業だと勝手に思っていたほどだ。
その一端を、青木新門さんの本、
「納棺夫日記」に垣間見ることができる。
「死」というものを通じて、生きることを考えさせてくれる一冊。
ユーモラスで温かい、著者の視点。
おすすめです。